2ちゃんねるの問題というのは、
・どう見ても良識に反する書き込みなどを野放しにしすぎた
・それを求める連中を勢いづかせている
というように思える。
相手を叩いて喜ぶような輩がいて、それを認める空間が存在している。
どちらが最初でどちらが後なのかは分からないが、その両者が引き合って現状のような空間を作っているのだろう。嘆かわしい限りである。
利用者が多すぎて削除がおいつかないのか、2ちゃんねる事態がそういう状況を創り出しているのか。何とも言えないところではあるが、やはり野放しはよくないだろう。明確な基準がなくても、悪いことは悪い。それらは放逐していかなければならない。
コメント削除などの措置は当たり前と思っておいた方がいいだろう。
問題はどんなコメントを残してどんなコメントを削除するのか、である。それによって運営者の意図が見えてくるというもの。
2ちゃんねるの問題は、2ちゃんねるが悪の巣窟ということではなく、そこにあくどいことをする連中が集まってきている事にもあるだろう。もしかしたら運営側もそうした人間を呼び込んでいるのかもしれない。少なくとも放置している可能性はある。
そこにいる連中に対処するには、とりあえず相手にしないこと。無視をするというのではなく、コメントやトラックバックの削除を敢行していく、ということだ。「卑怯だ」とか言われるだろうが気にしてはいけない。それは「やめてくれ、お願いします」というあくどい連中の悲鳴のようなものである。
それによってサイトを訪れる他の方々が楽しく利用できるようになるのだから躊躇ってはいけない。
犯罪者に対する警察のような役割だと思ってもいいかもしれない。
犯罪者は逮捕して裁きにかけて罰を与えねばならない。
犯罪でないにしても、不愉快なコメントなどは削除しなければならない。指摘や質問なども、どこか胡散臭いと思ったら迷わず削除したほうがいいだろう。
それが言論封殺であるというような者もいるが、気にする必要はない。本当に言論封殺だったら、ネット内ではどこでも反対意見を述べることが出来ない事になる。
ネットのどこかでは確実に何かを言える。反論はいくらでも述べる事が出来る。それを探すためには検索サイトを利用すればよい。
そもそも、本当に削除や書き込み禁止措置が言論封殺であるならば、企業などから提供されているブログサービスなどでコメント・トラックバックの禁止・削除措置がついているわけがないではないか。
遠慮することはない。おかしい、と直感で判断したら迷わず削除するべきである。放置するのが一番悪い。
おもしろいもので、人間の直感というのは本当に瞬間的に善悪を判断してしまう。知識がなくても何かおかしいと感じる事が出来るように、人間とは善し悪しを区別する能力を持っているのだ。ただ、その理由を調べるためには智慧や知識というものが必要になるが。
でも、憶えておいて欲しい。
智慧や知識というのは後から理由付けするためのもの。
それ以前の善悪の判断は瞬時に行っている。
ようはどれだけ自分の判断に素直になるか、である。
人間、自分になかなか自信が持てないから判断基準を自分以外に求めてしまうが、そんな事やってたら洗脳やマインドコントロールにやられてしまう。誰が何と言おうと、どんな偉い人間が言っていようとも、おかしいものはおかしいのである。
そういう自分の判断を信じて行動していくしかない。
ただ、行きすぎると自分の判断だけでものをいってレッテル貼りをするどこかの誰かさん達みたいになるので注意が必要である。
基本的には「あくまで自分の意見。他人に押しつけるのはよくない」という立場を守らなければならない。。。。。。と思うのだが。そういう事をわきまえてない方々がいるようでなんとも。
今できるささやかな事は、「胡散臭いと思ったら2ちゃんねるに行かない」ことではないだろうか?
広告収入で成り立っている(今はそうでもないかもしれないが)のならば、利用者が減るだけでも結構痛手だろう。
行かない、というだけの消極的な行動だが、それでもやらないよりはマシである。
最後に山澤氏がるいネットで掲示していたリンク先に書いてあることを引用してこのエントリーは終わりにしたい。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/yw/yw05041701.htm
大流行「ブログ」でストーカーに狙われる
大流行の兆しを見せている「ブログ」。国内の開設数はすでに100万サイトに上り、本場の米国では、マスメディアと並ぶ「第五の権力」と呼ばれるほど影響力を増している。「日記感覚の手軽さ」が人気の秘密。だが、そこに意外な落とし穴が待ち構えている。さらに、非道な個人攻撃の温床となる危険性さえはらんでいるという。
本誌 滝沢聡
そもそも「ブログ」とは何か。多くの読者にとっては、まずこれが疑問だろう。
言ってみれば、ホームページ(HP)の簡単版。HP作りに挑戦し、挫折した経験のある人は多いはずだ。ネックとなっていたのがデザインの手間だ。まずHP作成ソフトでページ構成をデザインしたうえで、公開したい文章やデータを載せなければならなかった。このデザインが非常に面倒で、全体の体裁からボタンの形まで考えなければならなかった。
ブログは、このデザインの手間をなくしたものだ。デザインはあらかじめ用意されたものを使うため、自分では文章や写真など内容を考えるだけ。作成ソフトなどは必要なく、普通にインターネットを閲覧するぐらいの知識があれば、小一時間で作れてしまう。
この手軽さゆえ、ネット上で情報発信する人のすそ野が広がり、内容の質が高い、つまり「面白い」サイトが続々と出てきたというのが、ブログ流行の理由だ。
「日記感覚」で被害
よくブログが「日記のようなもの」と説明されるが、これは更新の手軽さを表した例え。作成と同様、更新も簡単にできるので、ブログなら毎日の日記でも苦もなくつけられますよ、という意味だ。
実際にブログで日記をつけるブロガー(ブログ利用者)は多いのだが、その「日記感覚」が落とし穴にもなる。以下は、その実例だ。
20歳代半ばのA子さんは、3か月ほど、日記形式のブログをつけていた。よく行く店や住んでいる町のことを、毎日つづっていた。自分の顔写真を載せていたこともあって人気を呼び、ファンも多く抱えていた。
ある日のこと、A子さんが行きつけの店で買い物をしていると、不審な男が後をつけてくるのに気付いた。慌てて逃げ帰ってくると、自宅のパソコンに一通のメールが届いていた。
「今日は楽しかったね」
メールには、彼女が買い物をした店の名前と訪れた時間も記されていたという。
実は、A子さんのもとには以前から、ファンを名乗る人物から「あなたのことはすべて知っている」という不気味なメールが何度か届いていた。後をつけてきた男性は、このメールの発信主と思われる。つまり、ブログがきっかけでストーカー被害に遭ってしまったのだ。
ネット上のトラブルに詳しく、A子さんから相談を受けたネットジャーナリストの森一矢氏は、
「毎日更新されるブログ上の情報を蓄積し、彼女の行動範囲や生活パターンを分析したのだと考えられます。ブログは、初心者でも手を出せる反面、ネットの危険性を知らずに利用してしまう人も多い」
と指摘する。
インターネットは全世界に通じる窓のようなもの。A子さんは、意識する、しないにかかわらず、ブログで私生活を全世界に公開していたわけで、このような犯罪に遭う危険性は十分にあったといえる。
「誤報」が広がる
「手軽さ」と並ぶブログの特徴が、高いコミュニケーション能力だ。他人のブログにコメントを書き込めるほか、関心のあるテーマを扱ったブログと自分のブログを結ぶ(「トラックバック」という)こともでき、従来のHPよりコミュニケーションの輪が広がりやすい。
言い換えれば、自分が発信した情報があちこちに広まりやすい、ということだ。魅力である反面、これも落とし穴になる。
「『誤報』を流してしまった場合の影響が非常に大きいのです。限られた人しか見ていないHPなら内輪の訂正で済むが、ブログは、どこまで自分の誤報が伝わるかわからない」(森氏)
「日記感覚の手軽さ」でできる反面、「全世界への窓」でもあるというブログが抱えるギャップをよく認識しておかないと、とんでもない落とし穴にはまってしまうことになる。
ブログの「2ちゃんねる化」
ブログに潜む問題は、これだけではない。深刻な個人攻撃の温床になる危険性も、ブログは抱えている。
IT関係の法律に詳しい小倉秀夫弁護士は、自身のブログでトラブルに直面している。
きっかけは今年初め、NHK番組改変問題をめぐるNHKと朝日新聞社の対立をブログで取り上げ、「朝日の報道が捏造とは言い切れない」との趣旨の主張をしたところ、反論、非難の匿名コメントが大量に寄せられた。論議に沿った反論ならばよいのだが、人格攻撃ともいえる非難が相次いだ。
今国会の焦点の一つにもなっている人権擁護法案をテーマに取り上げたときも、人格攻撃の匿名コメントが殺到、いわゆる「コメントスクラム」が起きた。小倉弁護士が言う。
「職業柄、私は耐えられますが、普通の人なら、ここまで人格攻撃をされれば、まいってしまうでしょう。テーマを無難なものに変えればよいのですが、それでは言論の自由がなくなる」
こうした個人攻撃は、これまで、巨大掲示板「2ちゃんねる」でしばしば行われてきた。今後はブログで多発するだろうと、小倉弁護士は予測する。2ちゃんねるに書き込むより、攻撃対象のブログでコメントスクラムを起こしたほうが、より効果的に「攻撃」できるからだ。
「実際、コメントスクラムで閉鎖に追い込まれたブログは多い」
と小倉弁護士は言う。
なかには名誉棄損罪、侮辱罪にあたるコメントもあるが、問題なのは匿名である点だ。
ネットの世界には、民族差別的な書き込み、極端な政治思想を持つ「ネット右翼」など、匿名を隠れ蓑に無責任な発言をする人々が多数存在する。これまで「2ちゃんねる」などで暗躍していた彼らが、ブログの流行で活動の場を広げる可能性は高い。
米国では、昨年から今年にかけ、CBSの報道内容やCNNの幹部の発言をブロガーたちが追及、関係者を辞任に追い込むなど、巨大メディアをも動かす影響力を持つに至っている。米国ではブログが「第五の権力」にまでなろうとしているのだ。
しかし、日本の現状では、その発展に暗雲、と言わざるを得ない。
「米国では実名での情報発信、実名での反論が主流で、信用性を保っている。匿名のコメントスクラムが起こりやすい日本では、ブログがそこまで力を持つか疑問」(小倉弁護士)
ライブドア騒動でも、ネットとジャーナリズムの関係が議論されている。しかし、インターネット草創期から問題視された、ネットの匿名性と無秩序性。ブログの流行で、それらが改めて問われている。
(YomiuriWeekly2005年4月17日号より)